筆文字アーティスト田場珠翠さんーマイナスの言葉はチャンスー

沖縄大学入試広報室

2015年07月31日 18:30



筆文字アーティストで、国内外さまざまなイベントで筆文字

パフォーマンスを行い、メディアにも多数出演中の田場珠翠さんの

講演会が昨日7月30日、本学同窓会館で行われました

国際コミュニケーション学科のディリープ・チャンドララール教授の

「言語コミュニケーション」の授業の一環として実施され、学生や

教職員らが参加しました





「マイナスをプラスに変えるのが私のモットー」。

右耳が聞こえない難聴のハンデがある田場さんは、

「学生時代は友達から毎日のように心ない言葉を言われて

辛かった。バスケットボール部に入ると、難聴が原因で体の

バランスが上手くとれずに、転んでばかりだった」そうです。

試合に出ると、シュートのミスの回数より転ぶ回数が多く、

「なんで自分だけ?」と自分を責める毎日で、いつの間にか

田場さんの表情からは「本気で笑う」ことが消えたー。





その後、田場さんに転機がおとずれたのは、両親の涙だったとの事。

「何で私を生んだの?」との田場さんの一言に、

涙を流しながら「ごめんね」と謝る両親の姿を見て、

田場さんはハッと気が付いたそうです。

「私より辛いのは両親なんだ」とー。





その後、この世に生を授けてくれた両親に感謝を伝えるため、

何より自分自身が「本気で笑う」ため、本気で書道に取り組む決意を

誓った田場さん

夢だった「自分の書体を持つこと」と「個展開催」を実現する

ため、毎朝3時に起き、3つも4つもバイトを掛け持ちしながら勉学を

重ねたそうです。

田場さんの「マイナスをプラスにする」モットーが輝いた瞬間です





念願の自分の書体「筆文字アート」を確立し、夢だった個展を2008年

に開催したあとは、瞬く間に「筆文字あーと」のファンが増え、

国内外さまざまな場所から招かれるようになりました





田場さんは言います。

「マイナスの言葉にはヒントやチャンスが隠されているんです

大人になった今でも『俺と名刺交換するのはまだ早い』と

言われますが(笑)、こんなショッキングな言葉でさえも、

次に向かうヒントが隠れている。

名刺をもらってくれないなら、工夫するしかないですよね。

自分が初対面で感じた相手の印象を名刺の裏に書いて

名刺を渡しはじめたら、今では『あなたの名刺を下さい』という人が

増えてきました」




今まで工夫したのは名刺だけじゃない。

硯(すずり)を弁当箱にしたり、筆はペンキ用の筆を使い、

パフォーマンスをする時は音楽を流しはじめました。

「今までの概念を捨てて次々と打ち破ってきた」(田場さん)。




講演会最後に、沖大生への向けて筆文字あーとの

パフォーマンスを披露してくれました!!!

参加者が固唾をのみこみ、いや、皆が唾を飲み込む音が

聞こえそうなぐらい静粛ななか、無事完成した文字は・・・



          「朗達」




「文字をよく見て下さい。『良い月に達成する』と

書かれています

これは、皆さんが今日からはじまるという意味。

今日の講演会で、皆さん各自が何かを感じ取って

もらえたはず

その感触と皆さんの今までの経験を胸に、

今日からスタート。

これから先も、自分がスタートしたいと思った時が『良い月』。

いつでもはじめたり再開できます。

ピンチはチャンス。

ぜひ忘れないでくださいね」。



田場さん、素晴らしい御言葉をありがとうございました!!

感謝



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